蔡院森氏による集中講座を開催しました

    現役フリーランス通訳として国際会議などで活躍している日中会議通訳者、蔡院森氏を講師に招き、12月8日、15日の2日間、北京語言大学で同時通訳の集中講座を行いました。

 

   今回の集中講座は北京大来通訳者養成講座の特別授業として開催され、本講座受講生や、弊社登録者で既に現場で活躍している通訳者が受講者の多くを占めました。

 

   授業では、講師自身の経験をもとに、「語彙や文法知識の蓄積や、シャドーイングなどの通訳訓練を重ねるほか、つねに好奇心を保ち、新しい知識を学び蓄えることも必要」と日々の鍛練の重要性が語られました。

 

   また、同時通訳者の心得として、「物事に対する好奇心、スピーカーの発言に対する予測力が通訳者として成功するための鍵であり、その上で、自らの感情を持ち込まず、ロボットのように、スピーカーの立場に立って言葉を忠実に伝える必要がある」との話がありました。

 

   同時通訳ブースを使った実践練習では、一人一人の欠点について丁寧なアドバイスがあり、また、通訳時に直面する難訳語や新語の紹介などでは、訳し方について受講者らとの議論が繰り広げられました。受講者からも、通訳スキルや通訳現場の実情などについて積極的に質問が飛び交い、一つひとつの質問に対して丁寧な回答がありました。

 

   最後に講師から、「ひたむきに努力し、一つ一つのチャンスをものにして、評価がついてくれば、必ず成功する」と同時通訳者を志す受講者らにエールを送られ、受講者からは「蔡先生のトップ同時通訳者たる所以を知ることができ、自分の不足点や改善点が見えてきました」という声が聞かれました。

 

【プロフィール】

 蔡院森(ツァイ・ユアンセン)――北京第二外国語学院日本語修士卒。現役フリーランスとしては最高ランクの日中会議通訳者。東日本大震災の際には中国国営中央テレビ(CCTV、NHKに相当)で関連報道の生同通を担当。年に100回以上の同時通訳をこなし、これまで日中間の外交会談や最高レベルの国際会議などで同時通訳を何度も務めている。

 

 




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