7月の「日中通訳入門科集中コース」を終えて

 2011年7月、北京大来が新たに開催した「中日通訳入門集中講座A」が24日、無事終了しました。集中講座にはクイックレスポンス、シャドーイング、リプロダクション、サマリーなどといった同時通訳の基本的なトレーニング法を導入し、受講者の表現力、記憶力、集中力を高めました。受講者は短期的な通訳トレーニングを通じて急速に語学力を高め、得るものがとても多かったのではないでしょうか!講座終了後、北京大来通訳講座の芦木通保主任講師は受講者からのフィードバック及び講座の全体の状況を踏まえて、今回の講座についての感想を次のように話しています。 

7月の集中講座を終えて

 先日、北京大来主催の集中講座、「通訳初体験、通訳者の世界を覗いてみよう!」の日本人講師として2日間、教鞭を執らせていただきました。 

 参加いただいた方々は、皆さんまじめで、真剣に取り組んでおられたので、こちらも楽しく授業をさせていただけました。今回は、どういうわけか皆さん日本語母語話者で、日本の通訳学校のような雰囲気で、授業を進めることとなりました。(といってもその場で決めたんですが。。。。講義内容ではなく、雰囲気作りをですよ!誤解のないように。) 

 1日目午前中、3時間

まずは、通訳トレーニングの2時間。慣れないうちは、皆さん大変そうでしたが、すこしコツが分かると、のみ込みも早く、今後自主学習で取り入れていただけそうな雰囲気でした。是非日頃の語学学習に取り入れてくださいね!

  残り1時間(講師のおしゃべりで実際は40分足らずに……)は、大来メソッドを利用しての、スピード感ある短文通訳練習。中国語から日本語への瞬時訳20文、同文をシャドーイング、リプロダクションと繰り返し、仕上げに日本語から中国語へ瞬時訳20文。スキルを取り入れているために、自然な中国語訳がすんなりと口から出るようになっていました。これで1セット終了。大来メソッドを取り入れると、1教材でも2倍3倍の効果が得られることを実感していただけたと思います。

 1日目の午後と2日目の午前中は、中国人講師による講義を受け、ちょっとショックを受けたのか、長丁場で疲れたのか、2日目の午後はすこしおとなしめの受講生でした。が、そのようなことも気にすることなく、準備してきた内容の講義を淡々とこなしていきました。 

 2日目午後、3時間

 まずは、2時間、アテンド通訳の通訳実践練習。通訳学習の入門者、未学習者は、やはりひと言ひと言の単語につられてしまい、単語が分からないために訳出不能に陥ります。今回も皆さん最初そうでした。が、何を訳出するのか、特に外国語に訳出する際の注意事項を何点か述べ、自分の言葉で表現することを促すと、これまた順調とまではいかなくても、とりあえず訳出ができるようになりました。初めての時は、「とりあえず」で良いんです(笑)

 残り1時間は、応用編ということで、外交部長のインタビューを。これは、純粋培養されてきた日本人学習者には辛い!練習となりました。中国語教材のように標準的な中国語で、文法的に正しい文章だけではないので、ヒアリングに必死!それどころか、撃沈気味に……心優しい!!!講師は、心痛みつつも、そのまま続行。大変な1時間となりました。 

 短い集中講座でしたが、受講生皆さんから、「ためになりました」「通訳学習に興味がわきました」などの温かいコメントをいただきました。今回は、日本語母語話者ばかりの授業となりましたが、日中混在で授業をしたほうが、双方ともにメリットがあるので、今後は、中国の方にも多く参加いただければと思います。 

 最後になりましたが、今回集中講座にご参加くださった皆さん、今後も中国語、日本語の学習を継続してくださいね!

 せっかくのご縁ですから、これを機に、また興味があれば、北京大来の通訳講座へ参加していただき、ワンランク上を目指して頑張っていきましょう!

 お目にかかれる日を楽しみにしています。

                         

                                                   2011年7月27日

                                                   芦木通保

 

 

 

 

 




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